和洋菓子店「和創菓ひとひら」(函館市西桔梗町)が1月15日、縄文文化をテーマに創作した「函館縄文スイーツ」の新商品「縄文和スイーツ缶」を発売した。
縄文文化をテーマに菓子を創作する活動を展開している「函館スイーツ推進協議会」の加盟店として、これまでも数点の「函館縄文スイーツ」を創作してきた同店。瓶入りスイーツの流行を踏まえ、和の要素を取り入れた新製品の構想を昨年から練ってきたという。
さまざまなリサーチを行う中で、アルミ製のふたを取り付けて缶の形状にできるプラスチック製容器があることを知り、「遊び心があって楽しいのでは」と採用することに。小倉あん、ゼリー、カスタード風のババロア、抹茶味のバームクーヘンを細かく砕いた「クラム」、ピスタチオナッツ入りの生クリームを容器に層状に詰め地層を表現。ゼリーには白玉団子を入れ、地層深くにある埋蔵物を視覚的に表現。生クリームには栗を1粒入れ、探り当ててて「発掘」する楽しさを演出した。
北海道菓子工業組合函館支部青年部が昨年製作した、国宝「中空土偶」の顔を再現したもなか皮も添え、縄文文化をさらに演出。社長の吉田貴之さんは「もなか皮は、あんを詰めて時間がたつとしけてしまうので、サクサクしたできたての本当の味を食べてほしいとの思いがずっとあった。今回はもなか皮を別添えにしたので、発掘したクリームやあんなどを自分で詰めて楽しんでほしい」と話す。発掘気分をより楽しんでもらえるよう、オプションとしてスコップ型のスプーンも用意した。
「あんは北海道産のとよみ大納言、生クリームも北海道産。カスタードクリームは函館牛乳に北海道産のプレミアム卵を使うなど、道産の原材料にこだわった。あんや生クリームは甘さを控えめにし、最後までおいしく食べられるようにバランスを考慮した」と吉田さん。「発掘調査のように楽しんで食べてもらえたら」と話す。
価格は1個972円。スコップ型スプーン付きは1,350円。店頭で販売するほか、STORES(ストアーズ)と楽天市場での通信販売も予定している。イチゴを使った「和スイーツ缶」も同時発売。価格は同じで、スプーンは付かない。今後、旬の果物などを使った季節ごとの「和スイーツ缶」を創作・販売していく考え。