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函館に54年ぶりに地酒復活 「五稜乃蔵」が新酒「五稜」初出荷

五稜乃蔵が初めて出荷した日本酒「五稜 純米生」

五稜乃蔵が初めて出荷した日本酒「五稜 純米生」

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 函館に54年ぶりに誕生した酒蔵「五稜乃蔵(ごりょうのくら)」(函館市亀尾町)で醸造された日本酒「五稜」が1月28日に発売された。

発売記念セレモニーに参加した酒蔵関係者とJAL函館支店長ら

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 五稜乃蔵は、函館の企業家らが出資する新会社「函館五稜乃蔵」が酒蔵の建設と酒の販売を担い、上川大雪酒造(北海道上川町)が酒造りを手掛ける方式で運営する醸造所。上川大雪酒造としては、上川町「緑丘(りょっきゅう)蔵」、帯広市「碧雲(へきうん)蔵」に続く道内3カ所目の酒蔵となる。初出荷分は、酒蔵がある亀尾地区で収穫した酒造好適米「彗星(すいせい)」と地元の水で醸した純米酒「五稜 純米生」を3000本限定で販売する。

 函館空港ターミナルビルでは、酒蔵の関係者らが参加するセレモニーが行われ、函館五稜乃蔵社長の漆嵜照政さんが「函館の水と町内の米を使い、函館の蔵で作った本物の地酒ができた。五稜を末永くよろしくお願いします」とあいさつ。醸造の指揮を執った総杜氏の川端真治さんも「蔵の立ち上げ時はうまくいかないことが多いが、今回は3つ目の蔵なので慣れたスタッフも多く、目標通りのスッキリした味に仕上がった。地元の人にこそ飲んでほしい」と呼び掛けた。

 JAL国内線ファーストクラスで上川大雪酒造の酒を提供している縁で、セレモニーにはJAL函館支店長の今村妙子さんと同社「ふるさと応援隊」の冨岡麻衣さん、綿世翔子さんも参加した。今村さんは「五稜乃蔵は大量生産しないと聞いているのですぐには難しいと思うが、いつかは当社線の機内で『五稜』を提供できることを夢見ている」と話す。

 価格は1本(720ミリリットル)1,320円。函館と近郊の酒販店で販売する。1月30日までは、五稜乃蔵併設のショップでも10時~15時に販売する。いずれも数量限定のため、なくなり次第終了。漆嵜さんは「五稜をいろいろな形で広めていきたいが、あくまでも地元中心。函館のおいしい魚とおいしい五稜というセットでなんとか定着させたい」と決意を込める。2月以降、加熱処理をした純米酒、純米吟醸酒、純米大吟醸酒を随時発売する予定。

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