函館近海の魚などを展示する「函館朝市ミニ水族館」の展示が2月3日にリニューアルし、道南の冬の味覚として親しまれているゴッコ(ホテイウオ)の成魚と幼魚が新たに加わった。
2019年7月にスタートした函館朝市ミニ水族館は、函館朝市「えきに市場活いか釣掘ひろば」(函館市若松町)に設置した水槽に函館近海の魚や海の生き物などを展示し、函館の海を再現する取り組み。日本財団「海と日本プロジェクト」の一環として、海に関連した子ども向け講座などを実施するはこだて海の教室実行委員会が運営している。
本年度は「食を通じて海を学ぼう」をテーマに食卓で身近な魚の展示に取り組んでおり、今回は鍋用の食材として道南で親しまれている半面、泳ぐ姿を目にする機会が少ないゴッコを展示の目玉に据えた。昨年4月に北海道大学臼尻水産実験所(臼尻町)で生まれた体長約2センチの幼魚と、函館近海で捕獲された成魚とを同じ水槽で見比べることができる。ゴッコのほか、トゲカジカ、クロソイ、シマソイなどの函館近海の魚も新たに展示する。
同会事務局長の阪口あき子さんは「ゴッコは約3年で成熟し、産卵のために深海から浅瀬に出てくるとされる。生まれた幼魚たちが泳ぐ浅瀬は私たちが暮らす街の目の前であり、かわいい魚たちのためにも、海の環境をよりよく保ちたいと考えさせられる。今回の展示が、そんなことにも思いをはせるきっかけになれば」と話す。
観覧時間は7時~14時。観覧無料。「はこだて海の教室」公式サイトでは、ゴッコの成魚と幼魚が泳ぐ水槽の様子を動画で紹介している。