函館のデザイナー小林竜太さんが、全て色の異なる32枚のカードを見て色の三原色と黒の割合を示す「CMYK値」を当てるカードゲーム「CMYK KALTA BATTLE(シーエムワイケー カルタバトル)」を開発し、6月19日にネット販売を始めた。
CMYK値は、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4色の割合で色を表現するための数値。各インクの割合(濃度)を0~100の数字で表し、数字が多いほど濃い色となる。カラー印刷やプリンターなどで広く使われており、デザイナーや印刷業界ではなじみ深いことから、小林さんは「これをカルタにしたら同業者が楽しく遊んでくれるのでは」と10年ほど前から考えていたという。
なかなか実現の機会がなかったが、4月に市内で開催されたデジタル系ものづくりイベント「NT函館」で試作品を公開。来場者に遊んでもらって意見を聞き、改良したうえでCMYKの商品化にこぎ着けた。すぐ遊べるよう外箱にルールを記載し、外箱にCMYKの4色を印刷することで誰でも直感的に遊べるようにした。
読み手が読み札に書かれているCMYK値を「C100、M50、Y0、K0」のように読み上げ、取り手はその数値から推測した色の取り札を取る。取り札を裏返すとその色のCMYK値が記載されており、正解かどうか分かる仕組み。
「まずは印刷や広告などの業界で働く人に、息抜きとして遊んでほしい。業界に入ったばかりの人にも、ゲーム感覚で遊びながら色について学んでもらえたら」と小林さん。「もし好評だったら、疑似的に光の三原色を印刷で表すRGB印刷のかるたも作ってほしいとの声をもらったので、ぜひ作ってみたい」と意欲を見せる。
価格は3,000円(送料込み)。通販サイト「BOOTH」で扱う。