函館市と北海道が11月25日、「函館市動物愛護管理センター/北海道動物愛護センター(道南センター)」(函館市吉川町)を開設する。
動物愛護管理センターは、2019年に改正された動物愛護管理法により都道府県などに設置が義務付けられた施設。保健所が引き取った犬猫の保護や譲渡、動物愛護に関する啓発活動などを行う。道は本年度から、札幌を含む道内4カ所にセンターを開設。函館は、道が設置する道南センターと市のセンターを兼ねる形で運用し、実際の業務は動物愛護団体NPO法人「ニャン友ねっとわーく北海道」に委託する。
旧万年橋幼稚園を改修した同施設は鉄骨・鉄筋コンクリート造り平屋建てで、延べ床面積363平方メートル。猫40匹、犬10匹を収容できる飼養室や半屋外のドッグラン、完全屋外のトレーニングスペース、啓発イベントなどを想定した多目的ルームなどを設けた。市立函館保健所と、渡島・江差・八雲の各保健所管内で保護された犬猫を受け入れ、新たな飼い主に譲渡する。
大泉潤市長は16日に開かれた開所式で、「多頭飼育崩壊をはじめ、さまざまな課題が山積しており、動物愛護活動の重要性を認識している。関係機関や動物愛護団体との連携を強化しながら、取り組みを進めていきたい」とあいさつ。渡島振興局の佐藤秀行局長も「一つでも多くの大切な命を助け、幸せな絆が結ばれることを期待している。私も保護猫を2匹飼っており、開所はとてもうれしい」と話した。
開所時間は8時45分~17時30分。土曜・日曜・祝日と年末年始は閉所。見学や譲渡を希望する際は事前連絡が必要。