北海道立函館美術館(函館市五稜郭町)で6月29日から、「ミュシャ展」が開される。旭川での開催に続き、2カ所目となる函館が道内最後の開催となる。同館では1万1000人の動員を目指す。
アルフォンス・ミュシャは19世紀末から20世紀初頭にヨーロッパで起こった芸術運動「アールヌーボー」を代表する芸術家。現在のチェコ共和国に生まれ、パリで成功した。同展では、ミュシャと同郷の医師チマル博士が親子3代にわたってコレクションしてきた「チマル・コレクション」の中から約150点を展示。出世作となった「サラ・ベルナール」のポスターだけではなく、素描画や水彩画などの作品などを展示。
見どころについて、同館主任学芸員の柳沢さんは「チマル・コレクションに含まれている初恋の女性を題材にした作品。女性の名前の頭文字であるJをデザインした作品は、愛らしい初恋の様子がうかがえる。小さな作品なので、ぜひ見逃さず見てほしい」と話す。他にも、同郷の幼なじみや娘を題材にした作品があり、ミュシャが身近な女性たちを描いてきたことが分かる展示となっている。
期間中、周辺の観光地を巡るスタンプラリー(無料)や、シャンパンを楽しむ「シャンパーニュの夕べ」(3,800円、要予約)など、五稜郭一帯と連携したイベントも開催する。
開館時間は9時30分~17時(入場は16時30分まで)。休館日は月曜(7月15日、8月12日は開館)と7月16日、8月13日。入館料は、一般=1,200円、高大生=700円、中学生400円、小学生以下は無料(要保護者同伴)。8月25日まで。