大沼国定公園広場(七飯町大沼)で2月8日、雪と氷に親しむイベント「第54回大沼函館 雪と氷の祭典」が開幕した。
小雪の影響で開催を危ぶむ声もあったが、ここ数日の降雪で会場は冬らしい雪景色に一変。祭典の名物「ジャンボ滑り台」(全長20メートル)では、朝から子どもたちの歓声が響いた。例年通り、滑り台には大沼の湖面から切り出した天然の氷を使用。今年は結氷する過程で雪がほぼ降らなかったため、透明感のある良質な氷が仕上がったという。
会場内には映画のキャラクターや恐竜などをテーマにした中雪像も設置され、家族連れや観光客らが思い思いのポーズで記念写真を撮る姿も見られた。氷上ワカサギ釣りや結氷した湖面の上を駆け抜けるスノーモービル体験など、冬ならではのアクティビティーにも人気が集まった。
一方、毎年好評だったスノーチューブ用の雪の滑り台は雪不足で設営できず、土や砂が混じった雪で作った雪像が目立つなど、記録的な小雪の影響も一部に表れた。
函館市内から家族で訪れたという主婦は「新型肺炎も心配だが、今年は雪が少なくて外遊びができず、子どもたちも鬱憤(うっぷん)がたまっていたので連れてきた。市内よりも雪が多く、思い切り遊べて満足しているようなので良かった」と話していた。