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疫病退散に思いを込めて茅の輪くぐり 函館・湯倉神社で「夏越しの大祓」

直径約2メートルの「茅の輪」をくぐって半年間の心身のけがれをはらい清める

直径約2メートルの「茅の輪」をくぐって半年間の心身のけがれをはらい清める

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 湯倉神社(函館市湯川町)で6月30日、半年間の無事に感謝するとともに残りの半年の平穏を願う神事「夏越しの大祓(なごしのおおはらえ)」が執り行われ、大勢の市民が参加した。

白い豆腐を食べて邪気をはらおうと、境内では「夏越豆腐」の販売も行われた

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 夏越しの大祓は、イネ科の植物を束ねた「茅の輪(ちのわ)」をくぐって心身を清めるとされる行事。新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえ、同神社も当初は神社関係者のみで行う予定としていたが、緊急事態宣言の解除やイベントの規制緩和などを踏まえ、初開催だった昨年に続いて一般市民の参列を受け入れることに。

 境内に集まった参列者は、神職がささげる祝詞に耳を傾けてから紙で作った人形(ひとがた)におのおのの自分の心身のけがれを移し、さらに茅の輪を3度くぐってから本殿に参拝した。市内から訪れた男性は「コロナにもかからず無事で暮らせたので、あと半年間も何事もなく暮らせるようにとお願いした」と晴れやかな表情を見せた。

 伊部宗博宮司は「夏越しの大祓には、地域の皆さんの健康や安心な暮らしを願い、半年間の罪けがれをはらうとともに、疫病退散の意味も込められている。開催も危ぶまれたが、こういう時期だからこそ執り行うことができたのはありがたい。平日にもかかわらず参拝者も昨年より多く、コロナへの関心の高さを感じる」と話す。

 境内では、函館と七重の豆腐店で構成する函館豆腐油揚組合のメンバーらが自ら市内の農園で育てた鶴の子大豆を使って仕上げた寄せ豆腐を「夏越豆腐」として販売。「白い豆腐には邪気をはらう力がある」とされて縁起が良いことから、参拝を終えた市民が次々に買い求めていた。

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