函館と北斗市に3店舗を展開する持ち帰り弁当専門店「甚兵衛」が11月下旬、新メニュー「おかずセット」の販売を始めた。同時に子ども向け弁当の種類を増やし、家事負担を軽減したい消費者のニーズと「おうち需要」の高まりに応える。
おかずセットは4種類、子ども向け弁当は6種類のラインナップで販売する
従業員から「コロナ禍で外出が減り、外食の機会が減った」「食事の準備をする機会が圧倒的に増え、品数やバリエーションに苦労している」との声が聞かれるようになったことから、持ち帰りに関する消費者のニーズが変化していると判断。パーティー向けのオードブルとは異なる路線の商品として、家族2~3人の日常の食卓で食べることを想定した「おかずセット」を考案した。2,000円の「福」、1,500円の「松」、1,200円の「竹」、1,000円の「梅」の4種類。鶏唐揚げやハンバーグ、しょうが焼きなど品数を多くし、ほかに食事の用意をしなくても済むような内容を目指したという。
同時に、コロナ禍が深刻になり始めてから子ども向けメニューの売り上げが前年比約3割伸びたことや、従業員が子ども向け弁当を買う頻度が増えていたことなどを受け、これまで2種類だった子ども向け弁当を6種類に拡大。従業員から子どもたちの好みを聞き、おにぎり、巻きずし、オムライス、カレーをそれぞれメーンにした弁当(各450円)を開発した。担当者は「社会的情勢の変化で生活様式も変わり、以前と同じように毎食の食事を用意することが全世帯で大変になってきていると考えた。食事を作る方が、その時間を他の時間に使えるような手助けになれたら」と新商品に込めた思いを話す。
いずれの商品も、七重浜店(北斗市)、中道店(函館市中道1)、湯川店(湯川3)の各店で販売。店内での接触時間軽減のため、電話注文も受け付ける。担当者は「週に一度または月に一度、家族で大切なひとときを過ごす時間のため、当店の弁当や総菜を利用していただければ。外食控えが続く昨今だが、自宅で専門店の味を楽しんでほしい」と呼び掛ける。
営業時間は、七重浜店=10時~22時、中道店=10時~23時、湯川店=10時~21時。