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フォトエッセー「函館山 花しるべ」 函館山は「花の宝箱」

著作「函館山 花しるべ」を手にする藤島斉さん

著作「函館山 花しるべ」を手にする藤島斉さん

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 函館山の植物を季節ごとにまとめたフォトエッセー「函館山 花しるべ」(北海道新聞社)が4月29日に出版された。著者は函館在住のフリーライター、藤島斉さん。

新作の「函館山 花しるべ」と既刊「花しるべ」シリーズ

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 藤島さんは埼玉県出身。2008(平成20)年から函館に拠点を構え、2014(平成26)年に西部地区に移住した。函館山に魅了されたきっかけは、2008年春に何気なく登った函館山で「山野草の女王」とも呼ばれるシラネアオイの花と出会ったこと。「存在は知っていたが『実在するんだ』と感動した」という。

 以来「花しるべ~寝ても覚めても函館山 春~初夏」(2012年)、「花しるべ~寝ても覚めても函館山 きになるきのこ編」(2017年)など函館山に関する4冊の本を自費出版してきた。

 新作の「函館山 花しるべ」には函館山の散策付近で見られる、四季折々の159種類の植物やキノコを収録。それぞれ写真の横に、植物の名とエッセーが並び、エッセーは花の名の由来や、遺伝学的な特徴、関連する和歌、食べられる場合は味についてなどさまざまな角度から書かれている。

 藤島さんは「周りの人に恵まれた。函館市地域交流まちづくりセンターの横内輝美さんをはじめ、花に詳しい函館の人や登山中に出会った人たちから多くのことを教わった」と振り返り、「私にとっての函館山は『花の宝箱』。この本が、函館山の魅力は夜景だけではなく『花の山』であることを知るきっかけになれば」と話す。

 書籍とあわせ「函館山 花しるべな会」として、函館山の植物の植生などのデータ収集を市民レベルで行い、函館山の生い立ち・地形・歴史・遺産・生態系とともに後世に伝承していく取り組みも続けている。

 単行本はB6判、カラー176ページ、1,430円。函館蔦屋書店(函館市石川町85)など道内書店と、amazonなどウェブでも取り扱う。

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