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函館ラーメンえん楽、コロナ禍での閉店から9カ月を経て住宅街で再起

カウンター6席の店で再出発する「函館ラーメンえん楽」

カウンター6席の店で再出発する「函館ラーメンえん楽」

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 ラーメン店「函館ラーメンえん楽」(函館市千代台町)が6月22日、約9カ月間の休止期間を経て移転オープンした。

店主お薦めの「味噌ラーメン」と唐揚げセット

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 2006(平成18)年に旧クィーンズポートはこだて(若松町)内に開業した同店。2007(平成19)年からは土産物店「函館西波止場」(末広町)内で営業し、気軽に函館のラーメン文化に触れられる店として観光客の支持を集めてきた。

 ところが、新型コロナウイルス感染症が拡大を見せた2020年2月以降、観光エリアにあったことが災いして客足が激減。来店客数が前年の1割にも満たない日が続き、客足回復の見通しも立たないことから、惜しまれつつ2020年9月で閉店した。

 店主の吉川寿樹さんはその後、以前から取り組んでいた写真撮影の腕を生かして収入を得ながら次の手を模索。最近になってようやく希望の条件に合う物件が見つかったことから、同店の復活オープンを決めた。新しい店舗はカウンター6席のみ。初期費用を抑えるため、店内の改装作業はほとんど吉川さんが自ら行った。

 観光エリアから住宅地への移転オープンになることから、地元向けにメニューを調整。最近の函館市民の好みに合わせて麺を1段階太くし、量も増やしたほか、市民がよく注文するという「味噌(みそ)ラーメン」(850円)をお薦めメニューに位置付け、「飽きの来ないスタンダードな味わい」に変えた。移転前の人気メニューだった「塩ラーメン」、懐かしい味わいの「正油(しょうゆ)ラーメン」(以上750円)も引き続き提供。食事としてしっかり食べたい人のため、ラーメンに250円の追加で唐揚げ2個とライスが付けられる「唐揚げセット」を新たに始めた。

 函館の風景をはじめとするさまざまな写真を投稿し、3300人以上のフォロワーを持つインスタグラマーとしても活動する吉川さん。これまではラーメン店の店主であることを明かしてこなかったが、6月20日に初めて開業告知を投稿すると、「函館に行ったら必ず行きます」「函館に行く目的が一つ増えました」「コロナ禍ですが頑張ってください」「ラーメン屋さんでカメラマンなんてすてきですね。ぜひうかがいます」などのコメントが寄せられた。

 吉川さんは「たくさんの人の励ましや協力のおかげで開店にこぎ着けた。地域の皆さんに愛されるよう、肩肘張らずに気軽に食べられる、体に優しくてホッとするようなラーメンを作っていきたい」と意欲を見せる。

 営業時間は11時30分~14時30分、17時30分~22時。厨房が手狭なため、当面は味噌ラーメンは14時30分まで、正油ラーメンは17時30分以降に提供。塩ラーメンは、どの時間帯も提供する。木曜と第1・第3月曜定休。

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