夕日の名所として知られる北海道江差町の「かもめ島」で8月21日、宿泊と食事、海洋体験が楽しめるイベント「かもめ島マリンピング~海と日本PROJECT~」が始まった。
ニシン漁や北前船交易の舞台となった、周囲2.6キロの「かもめ島」
「日本の夕陽百選」に選ばれた景色や歴史・文化などさまざまな魅力を持つ「かもめ島」を海洋体験や海洋教育の拠点とすることなどを目的に、江差観光コンベンション協会が日本財団「海と日本PROJECT」の助成を受けて行う同イベント。家具などを備えたドーム型テントに泊まる1泊2食付きの「マリンピングテント宿泊プラン」と、夕食用バーベキュー食材の受け取りとテント・キャンプ用品のレンタルが現地でできる「手ぶらキャンププラン」の2つの宿泊プランを設定した。どちらのプランもガイド付き島探検やカニ釣りなどの海洋体験がセットになっている。宿泊せず、海洋体験のみに参加することもできる。
初日は、2組の4人家族が各プランを利用。各プランの第1号利用者限定の「かもめ島特別住民票」を授与するオープン記念式を行った後、同イベント体験プランの一部である「マリンカイト(たこ揚げ体験)」をたこ作りから体験できる特別プログラムを実施。今後新たな海洋体験メニューとして導入する予定の、透明なバルーンに入って海上から水中観察する体験も実施した。
マリンピングテント宿泊プランは、夕食を地元の食材を使ったバーベキューか町内の飲食店が地場の食材で作った料理を詰め合わせた「ボックスディナー」から選べる。この日、同プランを利用した江差町在住の菱田直樹さん一家は「ボックスディナー」を選択。日本海に沈む夕日を眺めながら、家族団らんを楽しんだ。手ぶらキャンププランを利用した札幌市の杉山英実さん一家は、現地で運営スタッフから受け取ったバーベキューセットを炭火で焼きながら、ゆったりとした時間を楽しんだ。
菱田さんは「思っていた以上に良かった。子どもたちはカニ釣り、たこ揚げ、島探検などの海洋体験を大いに楽しんでくれ、マリンピングテントは快適で熟睡できた。スタッフのサポートも充実していて、価格に見合っていると感じた」と話す。杉山さんも「景色が最高で、食事も豪華。最初から最後まで楽しめた」と喜んだ。運営事務局の浅見尚資事務局長は「多くの方々のサポートにより、最初のお客さまを迎えることができた。かもめ島ならではの海洋体験と宿泊体験の提供により海への関心を深めるとともに、江差町を訪れる人々を増やしたい」と意欲を見せる。
いずれのプランも事前予約制。運営事務局(TEL 0139-56-1144)で予約を受け付ける。10月24日まで。