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画家・平松麻さんが北海道初の絵画展「種まきの地図」 函館のカフェで

会期中は店内に座ってゆったりと作品を鑑賞できる

会期中は店内に座ってゆったりと作品を鑑賞できる

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 東京在住の画家・平松麻さんの絵画展「種まきの地図」が9月23日、「CAFE CLASSIC(カフェ クラシック)」(函館市谷地頭町)で始まった。

函館「CAFE CLASSIC」に展示された平松麻さんの絵

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 1982(昭和57)年生まれ、東京都出身の平松さんは、独学で絵画制作を開始。油彩画をメインに立体作品やマッチ箱に描いた絵画作品などでも知られる。その他、挿絵や分筆など幅広い分野で活躍しており、現在は朝日新聞の連載小説「ガリバー旅行記」の挿絵を担当している。

 北海道で初となる函館での展覧会は、同店が2年前に平松さんの絵画展ポスターの掲出を引き受けたことがきっかけ。平松さんは「絵のある風景を増やしたい」との思いから個展開催時に10枚だけポスターを作り、各地の個人商店などに届ける自主プロジェクトを行ってきた。

 店主の近藤伸さんにとっても、絵画展はオープン当初から長年温めてきた念願の企画。「アートに興味がなく、美術館に普段足を運ばないような人がふらっとカフェに来て作品に触れ、0を1にするきっかけになれば」と語る。会期中はカフェスペースのテーブルなどを撤去し、椅子に座って作品と対面するように鑑賞できるようにした。

 油絵6点と立体作品1点のほか、マッチ箱に描いた作品や、アートワークを手掛けたレコードジャケットなども展示。さらに、「力作」だという大型作品も持ち込んだ。

 「やはりネットやスクリーンを通して見るアート作品と原画は質感が違う。絵は平面的に思われがちだが、原画を見ると絵の具のボコボコ感や厚みが感じられたり、光が刺すと色味が見えてきたり、曇りになると影が増したりする。原画のパワーを感じるにはリアルの方がいいと思う」と平松さん。

 作品の楽しみ方や鑑賞方法については、絵画そのもの以上に「見る人それぞれの内面に目を向けてほしい」とも。「私が描いている作品は体の中にあらかじめ持っている心象風景。私はたまたま絵画で表現しているが、皆さんそれぞれが内面世界を持っている。そんな自分の中にある景色に気づく『種』、きっかけになれば」と話す。

 開催時間は11時30分~20時、火曜定休。9月30日まで。「はこだて工芸舎」(末広町)では9月25日から、「哲学者」をテーマにした平松さんの立体作品6体を展示する。同日14時からは自作の紙芝居会も開く。

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