函館の「絵画教室アップルムーン」(函館市本通2)による教室展が4月28日、いしい画廊(本町)で始まった。
「自分が描きたいものを描く」「絵を教えるのでなく、描き方、表現のしかたを教える」との指導方法を掲げる同教室。8回目となる今回の作品展では、幼稚園児から70代まで45人が描いた47点の作品を展示。過去1年間に制作した作品の中から、最も自信のある作品を生徒自身が選んだ。静物画、風景画、人物画など幅広い題材を描いた作品が並び、画材も鉛筆、油絵、水彩、アクリル絵の具と生徒によって異なる。
来場者に先入観を持たず鑑賞してもらうため、作品にはタイトルとアーティストネームのみを添え、年齢や学年は記載しない。「完成形は生徒さんの中にあり、私たちの想像を毎回超えてくる。それが講師としての醍醐味」と講師の月村朝子さん。作品展で展示している絵の制作過程でも、リアルな色を作る方法や水しぶきの描き方、画材を立体的に盛り上げる方法など、自分が望む絵を描くための手法を尋ねる質問が幼稚園や小学校に通う生徒から次々に飛び出したという。同じく講師の三浦卓也さんも「生徒さんが表現したいところをくみ取って、それに適した表現方法や技法を伝えるのが私たちの役目。生徒さんにはそれぞれの良さを伸ばしてほしい」と話す。
月村さんは「1枚1枚に作者の人となりが色濃く表れていて、エネルギーが感じられる作品ばかり。講師の私たちもいつも元気をもらっているので、ぜひご覧いただければ」と来場を呼びかける。
展示会は5月3日まで。開館は10時~17時。入場無料。