五稜郭(函館市五稜郭町)に積もった雪をかき分け、井戸跡を掘り出す光景を収めた写真が現在、SNSで話題を集めている。
話題となっているのは、箱館奉行所のツイッターアカウントが2月5日に発信したツイート。スコップを手にした奉行所のスタッフ2人が、雪の中から井戸跡を掘り出す様子や、雪の下から姿を現した井戸跡の写真などを投稿した。
五稜郭は、昨年連載が完結した人気漫画「ゴールデンカムイ」で最終章の舞台となり、郭内の井戸跡も重要な場所として作中に描かれた。これを踏まえ、ツイートには「最近ではゴールデンカムイファンの方が井戸跡の写真を撮りに来られることもあり、スタッフが度々除雪をして井戸跡を掘り起こしてます。20~30センチの積雪がありましたが、しっかりと道も作ってありますので、ご安心ください」とのコメントを添えた。
ゴールデンカムイのファンからの反響は大きく、840以上のリツート、2100以上のいいねが寄せられ、表示回数は11万回以上に上った(2月9日現在)。ツイートに対して「めちゃくちゃ優しいー また五稜郭行きたいな」「スタッフさん神じゃん」「箱館奉行所さんのお心遣いさすがですね」「ゴールデンカムイファンに寄り添って頂き、ありがとうございます!」(以上、原文のまま)などのコメントがあったほか、井戸跡を掘り出す様子が作中のシーンの再現のようだとするコメントも寄せられた。
「井戸跡の場所を尋ねられることも多く、ファンの皆さんが多く訪れていることを実感している。写真を撮ってSNSに載せる人も多いので、冬でも見えるようにと雪かきしている」と、同作品の愛読者でもある奉行所スタッフの能登美由紀さん。「『私が行った時は埋まっていた』との声もあったので、今後は皆さんをがっかりさせないようにしっかり雪かきしていく」と話す。全国を巡回する「ゴールデンカムイ展」の函館開催(7月22日~9月10日)に合わせ、「奉行所でも何か企画できたら」とも。