函館・道南地域でコスプレ撮影や衣装作り、コスプレイベント運営に携わる5人がこれまでの成果を展示するイベント「あなたの知らない道南コスプレの世界（道南コス展）」が5月7日、丸井今井函館店（函館市本町）6階特設会場で始まった。

カメラマンの代表作を、撮影方法などの解説と共に展示

　函館を中心に道南エリアでコスプレイベントを運営する団体「マスカレード」が主催。会場には、コスプレ衣装造形師として全国的にも知られるサチコさんが制作した「ピーリー」、洞爺湖マンガ・アニメフェスタ（洞爺湖町）のコスプレコンテストで部門優勝に3度輝いた造形師でコスプレイヤーのM-A-Dさんが制作した「山の翁」など、手作りの衣装3着が並ぶ。

　専門的なコスプレ撮影を行うカメラマン、まいてぃさん、ぜろろさんは、自身がこれまでに撮ったコスプレ写真の中から代表作を出品。撮影の際に意識したことやライティングの方法、合成についての解説など、写真を見ただけでは分からない情報も併せて掲出する。

　14日には、会場内で出張写真スタジオイベントを開催。カメラマンと複数のコスプレイヤーが参加し、スタジオでのコスプレ撮影の様子を公開で再現する。申し込み不要で、来場者も私服または自身の衣装で参加できる。着替え用の更衣室を用意する。

　マスカレードを主宰する穂高さんは、これまでにコスプレイベントを実施した施設の特徴、会場担当者へのインタビューなどをまとめたパネルを制作した。「最近は地元メディアに紹介されることも増え、以前よりは目に触れる機会が増えたかもしれないが、実際にどんなことをしているのか知らない人もまだまだいるはず」と穂高さん。「SNSをあまり使っていない人、少し上の世代の皆さんにも、コスプレがどんな遊びなのか知ってもらえたら」と話す。

　開催に協力した書店、函館栄好堂丸井今井店の佐藤啓太さんも「老若男女を問わず、さらには外国人の方も来場し、とても興味深さそうに鑑賞している。どの情景をとっても『映える街』である函館で、ますますコスプレが受け入れられ、若い人たちの活力につながれば」と期待を込める。

　衣装を出品したサチコさんも「道南にはすごいコスプレイヤーやカメラマンがたくさんいるので、今回のような展示が地元で開催されてとてもうれしい。写真や衣装はもちろん、撮影中の裏話や素材のサンプルなども展示しているので、レイヤーさんだけでなく撮影や造形に興味のある人にも楽しんでもらえるのでは」と開催を喜ぶ。「コスプレは衣装を着るだけではなく、撮影や制作、撮影アシスタント、衣装を着てバナナになってみるなど楽しみ方がたくさんあるので、ぜひ一緒にコスプレで遊んでもらえたら」とも。

　開催時間は10時～18時30分。5月21日まで。