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函館のワイナリー「ド・モンティーユ&北海道」、今夏開設の醸造施設公開

木たるが並ぶ貯蔵庫

木たるが並ぶ貯蔵庫

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 フランス・ブルゴーニュ地方の老舗ワイナリー「ドメーヌ・ド・モンティーユ」の日本法人「ド・モンティーユ&北海道」(函館市桔梗町)のワイナリーが2月17日、一般公開された。

ド・モンティーユ&北海道の醸造施設外観

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 同社のワイナリーは函館市街地の北、函館山と函館湾を見下ろす南向きの丘陵地。約40ヘクタールの敷地があり、このうち約13ヘクタールにピノ・ノワールとシャルドネを植えた。毎年少しずつ作付面積を増やし、最終的には29ヘクタールまでブドウ畑を増やす。一部鉄筋コンクリート2階建ての醸造施設も既に完成しており、昨年収穫したブドウで初年度分のワイン生産に取り組んでいる。

 当日は函館市主催の「グリーン・ツーリズム推進会議」特別企画として、ワインや地酒を活用した農村地域活性化について考えるフォーラムを醸造施設内で開催。セブンシダーズワイナリー(山梨県富士河口湖町)栽培・醸造責任者の鷹野ひろ子さんや上川大雪酒造(上川町)副社長の川端慎治さんらを招き、トークセッションを行った。

 ド・モンティーユ&北海道ゼネラルマネジャーの矢野映(はゆる)さんは「良い意味で個性的な函館のブドウを使い、空気、温度、湿度など函館の環境を吸収した『函館の味』を造りたい。熟成中のワインを週に一度はテイスティングしているが、このままいけばすごくおいしいワインができる」と自信を見せた。

 従来は寒さで果樹が育ちにくいとされていた富士河口湖町でブドウ栽培とワイン造りに取り組む鷹野さんは、収穫時のブドウの品質を見極め、それを生かした醸造を行っている事例や、宿泊客向けのガイドツアーで冬の閑散期を乗り切る工夫などを紹介。「北海道のワインが最近『熱い(=盛り上がっている)』のは、ワイン界の共通認識。今後も2番手、3番手のワイナリーがどんどん進出し、この場所が素晴らしい産地になっていくのが見える」とエールを送った。

 総杜氏として函館の酒蔵「五稜乃蔵」でも酒造りの指揮を執る川端さんは「『ポテンシャルがある』と言われるのは、評価されているようでいて、まだ形になっていないということ。上川町でも函館でも、ポテンシャルをどう目に見える形にしていくかを考えている」と、地域資源活用の大切さを訴えた。

 トークセッションに続き、矢野さんの案内で醸造施設を見学。醸造用の大たるやステンレス製タンク、熟成用の木たるはブルゴーニュと同じものを使い、ブルゴーニュと同じ構造の貯蔵庫で熟成させることなどが紹介された。ワインのテイスティングスペースや景色を眺めながら食事ができるレストランなどを備えた施設として夏ごろのオープンを目指す。

 矢野さんは「函館のエキスが詰まったワインなので、この場所で飲むのが一番おいしいはず。肩の張らない時間を過ごせる場所を作りたい」と意欲を見せる。

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