「OMO5(オモファイブ)函館by 星野リゾート」(函館市若松町)が、宿泊客専用周遊バスで流す案内放送を北海道函館西高校(函館西高)放送局の生徒と共同制作し、10月4日から放送局の生徒によるアナウンスを車内で流している。
「OMO5函館」は、星野リゾートが運営していた「ホテルWBF函館海神の湯」を全面リニューアルする形で7月に開業。宿泊者がよりスムーズに函館観光を楽しめるよう、同ホテルを起点に主要な観光スポットを巡る宿泊客専用の無料周遊バス「函館ぐるぐるフリーバス」をオープン当初から運行してきた。「よりディープな」街の情報を車内アナウンスに乗せて紹介することで、走行中の移動時間も楽しんでもらえるようにと、函館西高放送局に協力を仰いだ。
同高は函館で最も有名な坂「八幡坂」の上にあり、生徒たちが観光客でにぎわう元町エリアを通って毎日通学していること、放送局が放送コンテストなどの強豪校として知られており、イベント司会など積極的に地域との関わりを持っていることなどが決め手になった。
アナウンス原稿は、同ホテルのスタッフと放送局の生徒とが議論を重ねて作った「完全オリジナル」。知る人ぞ知る地元の名産や、高校生ならではの体験などを盛り込み、函館を訪れた観光客が「旅のわくわく感」を楽しめる内容に仕上げた。
局長の鈴木千理さん(2年)は「ニュースで見て気になっていたホテルと一緒に取り組みができ、とてもうれしい。地元の高校生だからこそ、自分だからこそ伝えられる内容をアナウンスに盛り込んだ」と話す。3年生で前局長の福島和さんも「歴史と自然が豊かで観光資源が多い街だが、改めて函館の一番は『人柄の良さ』だと感じた。私たちのお薦めポイントを盛り込むことで、人の営みを感じてもらえるアナウンスにできたのでは」と振り返る。
「函館ぐるぐるフリーバス」の運行時間は9時~20時。