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函館のゲストハウスに冬季限定こたつ付き和室 外国人客に好評「本物は初めて」

2016年6月に未改装物件の前に立つ3人(左)と現在の外観(右)

2016年6月に未改装物件の前に立つ3人(左)と現在の外観(右)

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 ドミトリーと和室の個室とを備えたゲストハウス「元町ハウス×カフェ」(函館市元町)が冬季限定で和室にこたつを設置しており、外国人宿泊客からも好評を博している。

まるで友人の家に遊びに来たような感覚の、こたつ付き和室

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 ゲストハウスのオーナーは、シンガポールの若手デザイナーのハンスさんとアイビーさん夫妻。2人は普段はシンガポールに在住しているため、ホテルの管理運営は函館市在住のマネジャー、萬(よろず)雅宏さんが行っている。

 オーナー夫妻と萬さんは、2015年に萬さんが一時的に管理していた民宿で出会った。旅行好きで日本びいきな2人と、青年海外協力隊のOBで海外の文化をよく知る萬さんはすぐに気が合い、共に遊びに出掛けたり友人を紹介したりするような仲に。やがて「いずれは函館で自分のゲストハウスのホテルを持ちたい」という萬さんの夢に、函館をとても気に入った2人が共感し、3人で物件を探し始めた。現在の「元町ハウス×カフェ」は、元々そろばん教室だった建物。外観と併設するカフェの内装デザインは、デザイナーであるハンスさんが自ら手掛けた。

 萬さんが大切にするのは「旅先で受けた親切は、小さなことでも思い出に残る」ということ。原体験はかつてフィリピンを旅していたとき、「ジプニー(乗り合いバス)に乗ってみたい」と宿の人に相談したところ「それならうちの息子連れて行ってきなさいよ」と12歳ほどの宿の子どもが案内人に。2人での市内観光が、深く心に残る一日になった。

 「こたつ」を思い付いたのは、海外の人が体験してみたくてもどうすればいいのか分からない日本文化の体験の一助になれば、との思いからだった。実際にこたつ部屋を用意してみると、部屋を開けるなり「これよ、私の求めていたのは」と感激を口にする海外客や、今は日本でもあまり見かけなくなったこたつで「ゆっくりできていい」と国内客からも好評。特に海外客からは「日本のアニメで見ていたが本物は初めて」という声が多いという。

 こたつ部屋は冬季の間は提供する予定で、宿泊に当たりオプション料金などは不要で、普段通りの個室料金で宿泊できる。

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