「はこだて恋いちご」という種類のイチゴを使った洋菓子店「はこだて恋いちご洋菓子店」(函館市末広町)が12月13日、オープンした。函館市内にはプリンの専門店が無いことから、現在取り扱っている商品は3種類のプリンのみ。
経営は建築資材などを扱う大一興業(函館市昭和2)。社長の大越信幸さんは、恵山で温泉熱を使って「はこだて恋いちご」を生産するリュドフレイズ社の社長も兼任している。「徳島から来た恋苺を函館で育て、『はこだて恋いちご』と命名した。四季成りイチゴとはいえ、採れる量は季節によってバラツキがある。ピーク時に採れ過ぎてしまったイチゴや形が不格好であるために味は良いが市場には出せないイチゴを活用しようと考えたのが洋菓子への展開だった」と話す。
今年7月に試行錯誤の上、プロの力を借りて本格的に洋菓子店オープンに向けて動き出したという。「まずは末広町に店を構え、地元の方や観光客に来てほしい。空港や駅での土産店での展開や、インターネットでの販売もやるつもりはない。函館の、この場所に来ないと食べられないという価値を大切にしたい。そして、この洋菓子店で函館の西部地区の盛り上がりに貢献したい」と思いを語る。
オープンして間もないが、売り上げは好調という。来年3月からは店内にイートインスペースも設け、イチゴを使ったパフェなどを提供していく予定。店舗販売商品も、プリンだけではなく他のケーキや焼き菓子なども順次増やしていく。
「過大投資はしないが、中途半端なことはしたくない。これからは食の事業に参入していくつもり」と大越さんは意気込む。
営業時間は10時~18時。