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鹿部町・道場水産が新しい食感の「焼たらこ」 味と使いやすさ両立

表面だけを軽く焼き上げ、生の食感を残した「北海道産のほんのり焼たらこ」

表面だけを軽く焼き上げ、生の食感を残した「北海道産のほんのり焼たらこ」

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 タラコを中心に水産加工品の製造を手掛ける道場水産(鹿部町)がこのほど、新しい食感の焼きタラコシリーズ「北海道産のほんのり焼たらこ」「北海道産のほんのり焼明太子」を発売した。

「北海道産のほんのり焼きたらこ」と「北海道産の焼明太子」のパッケージ

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 前浜で取れる新鮮なスケトウダラから取り出した原卵を低塩でじっくり漬けて「風味豊かな」タラコまたは明太子に仕上げ、表面だけを軽く焼いた商品。使いやすいよう一口サイズにカットしてパックに詰めた。表面は「ホクホクとした」香ばしさがあり、生に近い中心部はタラコ本来の「滑らかさとうま味」が味わえるという。

 同社が一般消費者向けに焼きたらこ製品を販売するのは今回が初めて。社長の道場登志男さんは「焼たらこは加熱した直後ならおいしいが、時間がたつと焼きたてのホクホクした食感が失われて硬くなってしまうため、一般向けの商品としては難しいと考えていた」と打ち明ける。

 ところが半年ほど前、ある母親から「子どもが好きなのでよく弁当にタラコを入れるが、生ものにアレルギーがあるので切る時に触れた手が荒れて困っている」という話を聞いた。同じ頃、飲食店から「最初からタラコを切ってもらい、断面がきれいな状態で売ってもらうことはできないか」との相談を受けた。

 だが、タラコは柔らかく、切れば必ず断面がつぶれてしまう。考えた末、道場さんは「家庭でできるおいしい焼タラコの作り方」として自身がこれまで客に提案してきた、中まで火を通さずに外側だけをサッと焼き上げる手法を試すことにした。こうすれば切っても型崩れしないうえ、生の食感も楽しむことができる。アレルギーを持つ人も、タラコが最初から切れていれば素手で触る必要が無くなる。

 こうして開発された「北海道産のほんのり焼たらこ」と「北海道産のほんのり焼明太子」は発売後、すぐに母親たちから評判になったという。使う分だけ小皿に取り出してレンジで温めればおにぎりの具材としてすぐに使うことができ、冷凍のまま弁当に詰めれば食べる頃に程よく解凍される。道場さんは「味の本質は変えずに、使いやすさや便利さを打ち出すことができた。家事軽減にもつながる商品なので、自由な使い方・食べ方で楽しんでほしい」と話す。

 いずれも120グラム入りで648円。町内の道場水産直売所と道の駅しかべ間歇泉公園、道の駅みそぎの郷きこないで扱っている。

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