海の環境問題をテーマにしたパネル展示 「『函館2020夏・海の宝と希望の光-海と日本PROJECT-』が7月27日、函館市中央図書館(函館市五稜郭町)展示ホールで始まった。
北海道大学大学院水産科学研究院が全国の中学生・高校生を対象に2016(平成28)年から開催している「海の宝アカデミックコンテスト全国大会」の過去の受賞作品を公開。「海の宝」をテーマにアカデミックな視点で制作された8枚組の「電子紙芝居」7点と、北大の研究者による成果展示を集めた。
展示された「電子紙芝居」は海洋プラスチック汚染をテーマにしたものが多く、中は過去の研究データを基に「2100年までにウミガメ全7種のうち6種が絶滅する」とのシミュレーション結果をまとめた作品も。ペットボトルを組み合わせてクジラの内臓に似た装置を作り、クジラが飲み込んだプラスチックは排出されにくいことを実験で確かめた作品もあった。
ほかにも、古くから高級香料として珍重される「龍涎香(りゅうぜんこう)」がマッコウクジラの体内でどのように生成されるかをイラストで解説した作品なども。図書館に来たついで立ち寄ったという男性は「8枚にまとまっているので分かりやすい。今までどこか海洋汚染を人ごとのように感じていたが、想像以上に深刻なことが分かった」と話していた。
開館時間は9時30分~20時。水曜休館。展示は8月7日まで。本年度の「海の宝アカデミックコンテスト全国大会」の作品募集も始まっており、「マリン・サイエンス部門」「マリン・カルチャー部門」の2部門で作品を受け付ける。応募要項は「マリン・ラーニング」ウェブサイトで確認できる。9月9日必着。