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鹿部の水産加工会社が合成着色料・発色剤不使用の「たらこ」販売へ

紅こうじ由来の色素で色を付けたという「雪たらこ」

紅こうじ由来の色素で色を付けたという「雪たらこ」

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 水産加工会社「一印高田水産」(鹿部町本別)が1月11日、合成着色料・発色剤不使用の新物たらこ商品「雪たらこ」の販売を始めた。

前浜で水揚げされたスケトウダラから高品質な原卵だけを選別してつくる「雪たらこ」

 同社によると、たらこの原料となるスケトウダラの卵巣は個体ごとに色合いが異なるため、色合いを整えるため製造時に合成着色料と発色剤(亜硝酸ナトリウム)を使うのが一般的で、同社でも昨年度まで使っていたという。

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 「製法を変えるきっかけは約2年前」と専務の高田未花さん。体調を崩し長期入院を強いられていた未花さんはある日、ベッドの上で食事をとりながら、人間の体は食べ物で作られていることや、病気に悩む人が非常に多いことにあらためて気付いたという。「生産者として、おいしいだけでなく健康に不安を抱える人にも安心して食べてもらえるたらこを作りたいと考えるようになった」と振り返る。

 未花さんの夫で社長の高田大成さんもその思いに賛同した。「合成着色料と発色剤を使わず美しい紅色を保つ理想を実現するため、夫婦で2年間試行錯誤を重ね、薄紅色の理想的な色合いが実現できた」と大成さん。今月発売した新物たらこから、合成着色料と発色剤を使わず沖縄県産の紅こうじで着色した製品に切り替えた。

 「色付きで発色剤を使っていないたらこは業界でも珍しいとされている。原材料は12月中ころに採れる原卵の中でも上位1割ほどしかない、『特中』と呼ばれる高品質な原卵だけを使っており、色・粒だち・味、それぞれが格別」と未花さん。「噴火湾で水揚げされたスケトウダラを目利きして仕入れ、自社でさばいてその日のうちに社長自らが塩漬けすることは今までと何も変わらない。お客さまにとってより良い食卓の1品になる点では大きく変わった」と自信を見せる。

 同社直売所での価格は、230グラム=1,700円、450グラム=3,100円。ほか、道の駅しかべ間歇泉公園(鹿部町鹿部)、坂井鮮魚店(函館市石川町)などで販売する。