ユネスコの世界遺産委員会が7月27日、「北海道・北東北の縄文遺跡群」の世界文化遺産登録を決定した。北海道では知床が世界自然遺産に登録されているが、世界文化遺産の登録はこれが初めて。
日本時間の18時30分過ぎにオンラインで始まった同委員会では、ユネスコの諮問機関である国際記念物遺跡会議(イコモス)の担当者が「非常に早い時期に定住が確立し、開始から成熟へと1万年以上にわたって続いた」と遺跡群を紹介。「さまざまな複雑な精神文化を持っていた」「遺跡によって建設が差し止められるなど自治体によって適切な保護管理がなされており、地元の人々も関与している」とも話し、「北海道・北東北の縄文遺跡群が世界遺産に登録されることを勧告する」と述べた。
これに対して委員会から異議がなかったことから、田学軍議長が「この決議案は決議されました」と宣言。「日本に対してお祝い申し上げます。世界遺産リストに記載することを明言します」と続けた。
これに伴い、世界遺産登録決定翌日からの一般公開を予定していた「史跡垣ノ島(かきのしま)遺跡」(函館市臼尻町)は7月28日のオープンが決まった。当日は10時30分から世界遺産決定とオープンを祝うセレモニーを行い、10時50分ごろから一般公開する。