「函館港イルミナシオン映画祭」に先駆けて、関連写真展が11月27日、函館市地域交流まちづくりセンター(函館市末広町)で始まった。「自宅警備員と家事妖精」の函館でのロケ風景と、大道芸人ギリヤーク尼ヶ崎さん(91)のドキュメンタリー映画「魂の踊り」の写真と共に、映画祭の過去ポスターなども並ぶ。
同映画祭のシナリオ大賞は、これまでに「函館珈琲」「オー・ド・ヴィ」「パコダテ人」など受賞作の多くが映画化されたことから「映画をつくる映画祭」として知られる。
「自宅警備員と家事妖精」は2019年に「第23回シナリオ大賞特別賞(荒俣宏賞)」を受賞。函館を舞台に2020年度に全シーンを函館市内で撮影した。昨年の映画祭でパイロット版を上映し、現在は「シネマ太陽函館」(松風町)で完成作品を上映中。
「魂の踊り」は2020年にコロナ禍で踊る場所がなくなった大道芸人が、生まれ故郷の函館など自らのルーツをたどりながら、例え無観客でも踊り続ける生き様を描く。同作は「門真国際映画祭2021」で「ドキュメンタリー部門優秀賞」と「ダンス部門審査員特別賞」を受賞した。
映画祭は12月3日~5日、函館市公民館(青柳町)で開催。上映作品は3日=「オー・ド・ヴィ」「ndjc2020」「信虎」、4日=「魂の踊り」「夏、至るころ」「ぼくはぜろにみたない/シュシュの娘」、5日=「THEATER」「カゾクデッサン」「アジアの天使」。「ndjc2020」と「夏、至るころ」以外は上映後に監督らがゲストとして登壇する。実行委員会長の米田哲平さんは「どんな時代にも新しい映画は生まれている。今回はこんな時だからこそ見てほしい映画をそろえた」と話す。
写真展の開催時間は9時~21時(最終日は16時まで)。入場無料。12月5日まで。映画祭は、1回券=1,300円(学生とシニア=1,000円)。1日券=3,000円、3日券(前売りのみ)=5,000円。小学生以下無料。