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イグ・ノーベル賞受賞の「はこだて未来大」塚田准教授、クラウドファンディングに挑戦

音を照射することで動物の目線をもらうカメラ「AnimalCatcher」を手にする塚田さん

音を照射することで動物の目線をもらうカメラ「AnimalCatcher」を手にする塚田さん

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 2012(平成24)年にイグ・ノーベル賞を受賞したはこだて未来大学・情報アーキテクチャ学科の塚田浩二准教授が、同賞を共同研究で受賞した津田塾大学・学芸学部情報科学科の栗原一貴教授と共に、新たな研究のサポートの募集を始めた。

AnimalCatcher

 イグ・ノーベル賞は「人々を笑わせ、そして考えさせる」研究に対して贈られる賞。2人は、しゃべり過ぎる人を邪魔する銃「SpeechJammer」(スピーチ・ジャマー)で2012年に「音響学賞」を受賞した。

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 受賞後の現在も塚田さんは独特な研究を続け、動物をカメラ目線にさせるカメラや紫外線の照射量で時々刻々と色が変わる布・水分が減ると水を欲しがって動き回る植木鉢・机の上でダンスする部品などを手掛けている。こうした研究においては、事前に課題を想定して解決策を提示するのではなく、研究の成果としてのモノや技術から解決できる課題が導かれていくような、逆のアプローチが起こり得る。

 しかし大学などの研究機関においては、課題解決型の筋道をあらかじめ示さないと公的な研究資金の審査が通りにくい。また、ユニークな成果が出た時に学術論文が学会誌に掲載されないという問題に直面することもあるという。

 そんな2人が挑戦しているのが、7月に講談社からリリースされた新型クラウドファンディング「ブルーバックスアウトリーチ」(Bluebacks Outreach)。科学書籍「ブルーバックス」シリーズの名を冠し、科学の現場で活躍する研究者と市民をつなぐことを目的としている。

 研究資金50万円の募集を図る。支援は1,000円から可能で、リターンには支援者氏名の載った研究リポートや、今年9月にアメリカで開催されるイグ・ノーベル賞受賞時の現地リポートなどが届く。

 「理屈ではなく本当にやりたい研究に取り組みたい。具体的になっていない研究の過程も面白いと思ってほしい」と塚田さんは言う。「研究費としては十全な額ではないが、こうした研究支援の有り方が根付いていくきっかけになれば」と期待を寄せる。支援者にとっては、何が起こるか分からない研究本来の面白さを見守ることが可能となる。

 目標金額に達しない場合は不成立となるAll-or-Nothing方式(目標達成型)で、締め切りは9月1日0時。

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