![函館最古の寺院「国華山 高龍寺」がツイッターに投稿した写真](https://images.keizai.biz/hakodate_keizai/headline/1651592833_photo.jpg)
法衣姿の僧侶らが満開の桜の中を楽しげに歩く写真が現在、SNSで反響を集めている。
写真を投稿したのは、1633(寛永10)年に創建された函館最古の寺院「国華山 高龍寺」。函館地方気象台が桜の満開を観測してから4日目を迎えた4月28日に五稜郭公園で撮影し、5月1日に寺の公式SNSアカウントにコメントを添えて投稿した。
インスタグラムには、「ちょっと花見に 散りゆく桜から儚さを知る 合掌」とのコメントと共に花見を楽しむ僧侶の写真10枚を投稿。「センスの塊ですね」「心温まる素敵な優しさの溢れる写真で癒されます」「『お坊さんと桜』新しい組み合わせ、爽やかに感じました」(以上、原文ママ)などのコメントが寄せられた。シーズンごとに写真を撮ってカレンダーにしてほしいとの声もあった。
ツイッターには、永井正人住職を先頭に4人の僧侶が五稜郭の土塁の上を散策する写真に「よく見かけるお坊さんの花見」とのコメントを付けて投稿。「なんかとてもいいもの見た感」「極楽って、こんな感じなのかなぁ」「見掛けてしまったら 手を合わせずにはいられないかも」「なんでそんな穏やかな表情ができるのでしょう 写真の撮り方もうますぎる」などのコメントがあり、80以上のリツイート、600件以上のいいねが寄せられた(5月3日23時現在)。
SNSを運営するのは、同寺の僧侶8人で構成する「布教部」。昨年、同部の僧侶2人が函館公園で花見散策を楽しむ様子をSNSに投稿したところ好評だったことから、今年は人数を増やして撮影することに。花見は寺の行事というわけではないため、SNSに載せるためだけに五稜郭公園に行き、撮影したという。
「お寺は敷居が高いと感じている人も多いので、SNSでその敷居を下げたい。今までのお寺の広報は仏様の教えを伝えることを主眼にしていたが、SNSではお寺に触れる入口になれるような発信をしてほしいと布教部に指示している」と永井住職。写真の反響について「『お坊さんと桜は合いますね』と感想をいただけたのがうれしい。普段はお坊さんを見る機会もあまりないと思うが、お寺っておもしろいなと少しでも感じたり、親しみを持ったりするきっかけになれたら」と話す。「『お寺の役割は、亡くなった人のためが半分、生きている人のためが半分』と先代から教えられた。これからも、皆さんに安らいでもらえること、楽しんでもらえることをたくさん企画していきたい」とも。