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恵山岬灯台を活用した函館東部エリア活性化事業開始 第1弾は写真コンテスト

恵山岬灯台を活用した函館東部エリアの活性化事業が始まる

恵山岬灯台を活用した函館東部エリアの活性化事業が始まる

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 函館市内の企業と自治体関係者らでつくる恵山岬灯台活用協議会(事務局=函館市旭町)が9月21日、「恵山岬灯台を核とした函館東部エリア活性化事業」に着手すると発表した。第1弾として同日から、同灯台をテーマにしたインスタグラムフォトコンテストを開始した。

朝日を浴びて輝く恵山岬灯台と恵山

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 この事業は、一般社団法人「海洋文化創造フォーラム」(東京都)が主催する「海と灯台プロジェクト」の一環。同プロジェクトは、役割が変わりつつある灯台の存在意義について考え、新たな海洋体験を創造する取り組みを全国で展開している。

 同協議会は、同フォーラムが「新たな灯台利活用モデル事業」を全国公募したのをきっかけに、6月に発足した。恵山岬灯台を函館東部エリアの活性化につなげるための事業案を立てて応募したところ、9月16日に採択されたという。

 恵山岬灯台(恵山岬町)は 1890(明治23)年に初めて点灯し、海の難所である恵山岬沖の船の安全航行を現在に至るまで守り続けてきた。前に太平洋、後ろに恵山を眺める景観に恵まれ、1998(平成10) 年には「あなたが選ぶ日本の灯台50選」に選ばれた。反面、市街地から離れていることもあって訪れる人は少なく、同協議会は「恵山岬灯台の歴史や魅力が市民や観光客に十分認知されているとは言えない」と指摘する。

 こうした状況を改善するための最初の取り組みとして、恵山岬灯台をテーマにした写真コンテストを開催。同協議会の公式インスタグラムアカウントをフォローし、同灯台を撮影した写真にハッシュタグ「#恵山岬灯台に行こう」を付けて自分のアカウントに投稿すると応募が完了する。

 締切は2023年1月31日。プロの写真家らが審査し、最優秀賞1点と優秀賞3点を選ぶ。最優秀賞には、灯台に隣接する「ホテル恵風」宿泊券5万円分、優秀賞には函館の海の幸1万円分のセットを贈る。応募要項は協議会公式ブログで確認できる。

 同協議会はこのほか、灯台の活用に向けたさまざまな調査や専門家による視察、市民・観光客向けアンケートなどを年度内に行う予定。具体的な活用方法の試験実施として、ホテル恵風と灯台間のガイドツアーや、函館中心部から恵山岬灯台へのドライブコース試作とモニターツアーを実施する計画もあるという。灯台を眺めながらサウナを楽しむイベントも冬季に実施する考え。

 同協議会事務局長の品川真一郎さんは「恵山岬灯台の周囲には見渡す限りに海と山が広がり、美しい朝焼けや星空も楽しめる。函館市街地からも1時間ほどで行くことができ、すぐ隣に温泉もある恵まれた場所。あと少しのきっかけがあれば、今よりも多くの人が足を運んでくれるはず」と期待を込める。

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