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「お百度参り」で出世階段上った野良猫の姿をお守りに 函館・高龍寺

チャームレットお守りを掲げる高龍寺の僧侶、守永さんと宮下さん

チャームレットお守りを掲げる高龍寺の僧侶、守永さんと宮下さん

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 函館最古の寺院として知られる「国華山 高龍寺」(函館市船見町)が2月13日、寺に居候していた野良猫「トラ」をモチーフにしたカード型のお守り「チャームレットお守り」の授与を始めた。

野良猫時代のトラと五百羅漢像をモチーフにしたチャームレットお守り

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 本堂の外観を印刷したカードの中央に、こちらに視線を向けながら歩くトラの姿を描いたデザイン。「無病息災」をもじった「夢猫(むびょう)息災」の4文字を上部に配した。トラをカードからはがし、普段持ち歩くスマートフォンの裏などに貼ることも可能。はがした後のカードも、お守りとして財布やカード入れなどに入れて持ち歩くと良いという。

 お守りの図柄になったトラは、母猫のミケと一緒に、いつしか同寺に毎日立ち寄るようになり、自由に境内を散歩したり昼寝したりする姿が僧侶や参拝者から愛されていた。同寺のSNSに載せたミケとトラの日常を収めた写真も人気を集め、猫に会うために寺を訪れる人も増えたという。2021年にはテレビ番組「岩合光昭の世界ネコ歩き」でも紹介された。

 ミケとトラの写真を撮り続けた同寺の僧侶、守永辰良さんは「野良猫がお百度参りのように寺を訪ねて人々の心を癒やし、みんなにかわいがられてどんどん幸せになっていった。やがてテレビに出演するほど人気者になり、現在は猫を愛する人に引き取られて幸せに暮らしている。お守りを持ち歩くことで、そんなトラの物語にあやかってもらえたら」と話す。

 トラの図柄のほか、同寺「開山堂」の五百羅漢(らかん)像の写真を用いたチャームレットお守りの授与も同時に始めた。いずれも同寺での祈とう済みで、志納料は各600円。

 お守りの企画に携わった同寺の僧侶、宮下修文さんは「寺は昔から楽しくて面白くて怖い存在。この辺りは猫が多く、ミケ・トラがいなくなった今もほかの猫が立ち寄ることがあるので、遊びに行く感覚で立ち寄ってほしい」と呼びかける。

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