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函館の2劇団が共同公演 台本にAI活用し「かぐや姫」を現代ファンタジーに 

公演を控えた「だいたい企画」と「Let’sえんげきぶ」のメンバー

公演を控えた「だいたい企画」と「Let’sえんげきぶ」のメンバー

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 函館市内の劇団「だいたい企画」と演劇サークル「Let’sえんげきぶ」による共同公演「cafe星月堂~かぐや姫は月に願わない~」が9月24日、函館市地域交流まちづくりセンター(函館市末広町)で上演される。

公演を控えた「だいたい企画」と「Let’sえんげきぶ」のメンバー

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 「かぐや姫」の物語を下敷きにしたオリジナル脚本。人気オカルト雑誌の記者が、かぐや姫にゆかりがあるとのうわさがある占いカフェ「星月堂(せいげつどう)」を訪ねるところから始まる現代風ファンタジー。今に伝わる昔話の「真相」が明らかになるストーリーだという。

 今回の共同公演は、だいたい企画のメンバーから「出演人数の多い作品を演じてみたい」という声が上がったのがきっかけ。同劇団だけでは役者が女性4人に限られることから、代表の林佐和子さんがかつて所属していたサークル「Let’sえんげきぶ」のメンバーに協力を仰いだ。同サークルは2010(平成22)年から2013(平成25)年までコメディー要素の強い演劇を複数回上演し、その後、メンバーの就職や移転、出産などで活動を停止。数人のメンバーは個別に活動していたが、サークルとしては10年ぶりの復活となる。遠方に移転したメンバーも声で出演する。

 両団体初の試みとして、対話型AI「ChatGPT」を台本制作の過程で活用した。「かぐや姫をモチーフにした演劇のあらすじ」約10個をChatGPTに回答させ、その中から舞台で再現できる内容や面白そうな要素を選択。「Let’sえんげきぶ」代表の伊藤尚さんが再構成して一本の台本に仕上げた。「星月堂」の店名や登場人物の名前、せりふの一部は、ChatGPTが生成したものをそのまま使った。

 「Let’sえんげきぶは、ネット配信が今ほど一般的でなかった頃に公演をオンライン配信するなど、新しくて面白そうなことに取り組んできた。今回はAIを活用して、自分の力だけでは書けなかったような展開の台本が完成した。見終わったら明日も頑張ろうと前向きな気持ちになれるはず」と伊藤さん。林さんも「旧知の仲が大半を占める2つの団体が集まった時点で、絶対に面白くなると確信した。それぞれ家庭があったり、遠方にいたりして、次にいつ再び集まれるか分からないので、この機会にぜひ見に来てもらえたら」と来場を呼びかける。

 上演は14時~と17時~。前売りチケットは、大人=1,500円、小学生以上=500円。専用の予約フォームで受け付ける。

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