地域プロデュース事業などを行う企業「ハコダテミライカモン」(函館市末広町)が3月16日、函館市内の飲食店に前倒しで飲食代金を支払えるクラウドファンディング(CF)を始めた。
目標額は50万円。クレジットカード決済で5,000円を支援すると、リターン(返礼品)として5,500円分の飲食チケットが受け取れる。チケットはプロジェクトに参加する19店のうち14店の飲食店で4月24日~10月31日に使える。
遠方から支援したい人のため、飲食チケットのほかに函館の老舗カレー店のレトルトパックや水産加工品などのセットもリターンとして用意。リターンが無くても応援したい人のため、支援した店からの「お礼のメッセージ」だけが届くコースも設定した。
プロジェクトを企画したハコダテミライカモンは、「未来をつくる人を増やす」をテーマに、さまざまな専門性を持つ異業種の有志5人が1月に設立した。予定していたイベントや事業が新型コロナウイルスの影響で取りやめまたは延期となったことから、「地域が少しでも前を向けるように、今できることは何か」と考え、客が減って現金が不足しているとの声が上がっている飲食店を支援する活動を発案。道内全域を対象に飲食店支援のCFを実施している札幌の企業からも快諾を得て、函館の店に限定したプロジェクト公開にこぎ着けた。
集まった支援金は5%の決済手数料を除いて全てプロジェクト参加店に支払い、同社は1円も受け取らない。取締役の國分晋吾さんは「初めての取り組みなので今回は自分たちの周囲の店舗に声を掛けたが、反響が大きければ第2弾・第3弾と続け、他の飲食店はもちろん宿泊業や観光業など他業種にも対象を広げていきたい」と話す。プロジェクトは、CFサイトのCAMPFIREで「函館の仲間たちを応援したい!いただきますの未来をちょっと前倒し」の名称で公開されており、開始から24時間経たずに目標金額を達成した。同社はネクストゴールとして100万円を設定し、引き続き支援を呼びかける。