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八雲の多目的スペース「カミヤクモ321」が3年目 新店舗加え本格始動へ

カミヤクモ321で営業する各店舗の店主らと青沼さん

カミヤクモ321で営業する各店舗の店主らと青沼さん

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 曜日によって営業する店が替わる北海道八雲町の多目的スペース「カミヤクモ321」(八雲町上八雲)が今月中旬、3年目の営業を本格的に始める。

そば店だった建物を改装した店内

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 同スペースを運営する青沼千鶴さんは、町内に司法書士・行政書士事務所を構える一方、まちを楽しむための企画を考えて実行する団体「やくもターコイズ」の代表としても活動。さまざまな活動を通して「地域活性化のために空き家を活用して実験的な取り組みをしてみたい」と思うようになり、20年以上空き家となっていた旧そば店を2017年に借りた。その後は仲間たちとともに建物の修復と改装を手作業で行い、団体の活動拠点として利用しながら、体験教室や展示会、上映会など自分たちで企画したイベントの会場としても活用してきた。

 曜日によって店主と業態が替わるワークシェアスペースとしての活用は昨年スタートし、いずれも町内在住者が店主を務めるカフェ2軒とボードゲームバー1軒が出店を決めた。

 このうち、自家製ベーグルとチャイを中心に提供する「88CAFE」店主の井上麻衣子さんは「八雲に移住してから一人の時間が多かったので、店を通して人に会えることがとても楽しい。同じように感じていたという移住者のママさんたちも多く通ってくれる」と話す。季節の果物を使ったスイーツとコーヒーなどを提供する「CAFE ●(eにサーカムフレックス)」店主の梅澤理美さんも「何でもできる場所なので、お客さんがくつろげたり、刺激を受けたりできる空間をどう作るか。その自由度がとても楽しい」と笑顔を見せる。

 4月12日からは、日曜の午後と夜限定の店「喫茶フリーデン」が営業を始める。オリジナル数種類を含むノンアルコールカクテルとコーヒーをメーンに提供する予定で、メニュー開発をサポートする向田丈顕さんは「色と味と名前で、飲む人が自分なりのストーリーを描けるような、余白を残したドリンクを作りたい」と夢を描く。店主の佐藤遥さんも「家庭や職場と地続きでない場所、普段の立場から解き放たれた、ありのままの自分でいられる場所を提供していきたい」と意欲を見せる。

 青沼さんは「新しい人が加わってくれてとてもうれしい。お金をかけて店を持ってしまえば失敗できないが、ここは失敗しても良い場所。肩の力を抜いて、楽しんでほしい」と佐藤さんらにエールを送る。

 カミヤクモ321で開催するイベントや各店舗の営業状況はフェイスブックで告知しており、イベント開催や出店の申し込みも随時受け付けている。

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