新型コロナウイルス対策の緊急事態宣言が8月27日から北海道に適用されるのに伴い、道は札幌市を含む石狩管内と小樽市・旭川市を「特定措置地域」とし、飲食店に休業を要請することを決めた。その他の地域では営業時間の短縮などを求める。9月12日まで。
特定措置地域では、酒類を提供する店やカラオケ設備がある店には休業、それ以外の飲食店には営業を20時までとするように求める。要請に応じた店には、中小企業・個人事業者で1日当たり4~10万円、大企業で1日当たり最大20万円の支援金を支給する。
ショッピングセンターやスーパー銭湯、パチンコ店などの大規模施設(床面積1000平方メートル以上)には、生活必需品を除いて営業を20時までに短縮し、土日のセールや集客イベントは自粛するよう求める。酒類の提供や利用者による酒類の持ち込み、カラオケの使用なども行わないように呼び掛ける。要請に応じた店には、時短の割合などに応じて支援金を支給する。
これ以外の「一般措置区域」では、飲食店に対して酒類の提供を19時まで、営業を20時までとするよう要請する。酒類の提供を行う場合は、同一グループの入店を原則4人以内とし、滞在時間を2時間程度とすることなどの要件を満たす必要がある。要請に応じた店には、中小企業・個人事業者で1日当たり2万5,000円~7万5,000円、大企業で1日当たり最大20万円の支援金を支給する。支援金に関する問い合わせは、特定措置地域・一般措置地域共通の専用ダイヤル(TEL 011-350-7377)で受け付ける。
このほか道内全域への要請として、できる限り外出を控えるとともに買い物回数を半分にするなど、外出を半減するよう呼び掛ける。大規模商業施設などには入場者の整理を要請する。
道立施設は原則として休館し、市町村立施設も感染状況に応じて休館するよう要請。高校に対しては時差通学や授業時間の削減、16時までの完全下校を実施するよう求める。
鈴木直道知事は26日の会見で、「北海道と人口規模が同じ500万人規模の県は、感染者数が数百人から1000人規模に数日で拡大した。北海道もいつ急激な拡大が起きても不思議ではない」と警戒を呼び掛けるとともに「対策が長期化し、皆さんに大変な負担をかけているが、どうかご理解をいただきたい」と要請への協力を求めた。