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辛抱トマト&青春かぼちゃ 函館の地域団体が熟さなかった野菜を有効活用

熟さなかったトマトとカボチャに新たな価値を付けて販売会を行った

熟さなかったトマトとカボチャに新たな価値を付けて販売会を行った

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 未活用の食材を活用した地域振興などに取り組む函館の任意団体「ローカルレボリューション」が11月22日、熟さなかったため本来なら廃棄されてしまう野菜の販売会と、おいしい食べ方を学ぶ料理教室をシエスタハコダテ(函館市本町)で開いた。

「辛抱トマト」と「青春かぼちゃ」を使った料理教室で完成した4品

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 レストラン「Pokke dish(ポッケディッシュ)」(北斗市)の「エシカルシェフ」で、同団体の副代表を務める齊藤亘胤(のぶつぐ)さんが、近郊の農家から「毎年大量に廃棄されてしまう、熟していないトマトやカボチャをどうにか活用できないか」と相談を受けたことがきっかけ。実際に調理して食べ、「普段食べている熟したトマトやカボチャとは違ったおいしさがある」と感じたことから、廃棄される野菜に新たな価値を付けようと今回の取り組みを決めた。

 まず、火を通すことでほど良い酸味と引き締まった果肉感が味わえる青いトマトと、甘みはないがシャキシャキした食感が楽しめる熟していないカボチャを「新しい野菜」として消費者に認識してもらうため、新たな商品名を考案。青いトマトは「寒くなっても辛抱強く赤くなろうと頑張った」という意味を込めて「辛抱トマト」、若い状態のまま完熟しなかったカボチャは「青春かぼちゃ」と、それぞれ名付けた。

 この日は正午から同施設前に函館市と北斗市の農家3軒が出店し、道行く人に「フライド辛抱トマト」「青春かぼちゃのナムル」の試食を勧めながら、未利用野菜の活用を呼びかけた。

 料理教室では、辛抱トマトに函館産真イワシのアンチョビなどをのせてオーブンで焼いた料理と、細切りにした青春かぼちゃをカリカリに揚げた「フリット」などを齊藤さんが実演。それぞれの持ち味を生かし、「熟していない野菜だからこそおいしく食べられる料理」に仕上げた。調理の様子はインスタグラムでも配信。齊藤さんは「先入観を持たず、普段食べているトマトやカボチャとは『別物』として捉えれば、とてもおいしい野菜。小さな取り組みかもしれないが、これをきっかけに他の地域でも熟していない野菜の活用が広がれば」と期待を込める。

 同団体代表の岡本啓吾さんも「多くの人の目に触れ、おいしいとの声も頂き、新たな価値が生まれる瞬間をたくさん目の当たりにできた。来年は辛抱トマトの紙芝居を作って子どもたちにストーリーを伝えたり、子どもたちと一緒に収穫してみんなで食べたりするような活動ができたら」と夢を描く。

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