函館駅構内に店を構える「龍栄堂菓子舗函館駅店」が、「HAKODATE」の焼き印を押した和菓子「HAKODATE中花饅頭（ちゅうかまんじゅう）」を発売して2月1日で1カ月を迎えた。

「HAKODATE中花饅頭」を考案した田中さん

　中花まんじゅうは、小麦粉、砂糖、卵を合わせた生地「中花種（ちゅうかだね）」でこしあんを半月状または三日月状に包んだ菓子。中華まんじゅうと呼ぶこともあり、北海道では葬儀や法事の際に配る菓子としてなじみ深い。

　同店は昨年、函館駅開業120周年の企画に合わせ、記念の焼き印を押した中花まんじゅうを期間限定で販売した。「これまでは地元向けの菓子だと思い、函館駅店では販売していなかったが、大きくて1個でもそのまま土産になるせいか、予想以上に観光客に喜ばれた」と常務の田中孝明さん。

　同企画が昨年末で終わったことから、引き続き観光客に楽しんでもらおうと「HAKODATE」の焼き印を新たに用意。焼き印を押した中花まんじゅうを「HAKODATE中花饅頭（まんじゅう）」と名付け、元日に販売を始めた。

　「漢字で『函館』としたり、ヘッドマーク風のデザインにしたりすることも考えたが、ローマ字のアクリルスタンド『HAKODATEスタンド』をSNSで見てビビッと来た」と田中さん。「中花まんじゅうは曲線部分を下に向けるのが本来の姿だが、アクリルスタンドのように立てようと思えば立てられるよう、平らな面を下にして焼き印を押す。手に持って写真を撮るなど、函館の景色と一緒に楽しんでもらえたら」と話す。

　HAKODATEスタンドを企画した函館イベント情報局の佐々木康弘さんも「100年近い歴史を持つ和菓子店とコラボできてうれしい。旅の記念として多くの方に手に取ってもらえたら」と呼びかける。

　価格は1個250円。営業時間は9時～18時30分。