函館コミュニティプラザGスクエア(函館市本町)の若手スタッフ2人が6月1日、「地元民が観光客にお薦めしたいこと」をテーマに動画を配信するユーチューブチャンネル「はこだて発信チャンネル」を開設した。
動画は、函館を愛する地元在住の「ゲスト」をスタッフが訪ね、その人なりのお薦めスポットや観光客に教えたい食の情報のほか、自らの活動を宣伝してもらう内容。最後に、次の動画に出演してくれる人をゲストに紹介してもらう。函館を何度か訪ねたことのある旅行者や、函館旅行3泊目で行き先に悩んでいる人などに向け、「少しだけマニアックな情報を届けることを目指す」という。
リポーターとインタビュアーを担当する相田日芽(あいた・ひめ)さんと、撮影・編集を担当する大友美維奈さんの2人体制で制作に取り組む。相田さんは2020年からGスクエアに勤め、同施設が関わる五稜郭地区を活性化する取り組みや若者向けの企画などを通し、「まちに笑顔を一つでも増やしたい」「市民も観光客も、函館をもっと好きになってほしい」との思いが強くなったという。さまざまな活動を通して多くの市民と知り合う中で、「さまざまな分野で頑張っている函館の人たちの姿をもっと世の中に発信したい」と動画制作を発案。友人で、動画制作のスキルを持つ大友さんに「一緒に動画を作ろう」と声をかけて同施設のスタッフに誘い、企画がスタートした。
共に函館圏で生まれ育ったが、一時期思うところがあって函館を離れていたという2人。「一度函館を離れた私たちだからこそ気付く函館の魅力がたくさんある」(相田さん)、「函館を離れていた間に増えたもの、知らずに過ぎていたものがあまりにも多く、今まで知らなかったのがもったいなかったな、と思うことばかり」(大友さん)と函館への思いを熱く語る。大友さんは「性格は全く違う2人だが、好きな場所や趣味が同じ。今後意見がぶつかり合うことがあるかもしれないが、このチャンネルのためであることを忘れないようにしようと約束し合っている」と明かす。
動画は月2本のペースで公開する予定で、そのほかショート動画も随時公開する。「いつでもどこでも見られるので、ちょっとした時間に見て函館を好きになってもらえたら」と相田さん。今後について、「まずは函館を発信するチャンネルとして育て、いずれは道南に範囲を広げたい。動画に登場してくれたゲストの写真やインタビューの内容をGスクエア内に掲出したり、動画の感想を直接私たちに言いに来てくれたり、いろいろな広がりを生み出せたら」と展望を描く。