![平成の函館をテーマに写真10点を展示](https://images.keizai.biz/hakodate_keizai/headline/1705330326_photo.jpg)
平成に姿を消した建物などをテーマにした写真展「平成の函館」が現在、旧函館区公会堂(函館市元町)で開催されている。
変わりゆく街並みや消えゆく建物の写真を撮り続け、Xで「函館懐かし写真」として発表している琥太郎さんの作品。函館駅前にあったWAKOビルや棒二森屋デパートの食堂、書店「森文化堂」が入っていたニュールックビル、新旧の五稜郭タワーが並ぶ姿など、今は見られない建物や店を収めた写真10点が並ぶ。
琥太郎さんは山形県生まれで東京育ち。2002(平成14)年に函館に移住してからは常にカメラを持ち歩き、目に入る景色や街並み、イベント風景などあらゆる対象を撮影してきた。2010(平成22)年ごろからは撮りためた写真をSNSに投稿し、函館出身者や市民から「懐かしい」との反応が多く寄せられるようになった。
それと並行して古い建物の取り壊しと建て替えが市内で目立つようになり、「今の景色を残しておかなければ」と、これまで以上に建物の記録撮影に力を注ぐことに。これまでに撮影した函館の記録写真は35万枚以上に上る。近年は「この先なくなってしまいそうな建物」を予想し、前もって撮影しているという。
「Xで目にしていた琥太郎さんの写真をこの空間に展示できてとてもうれしい。函館の歴史を後世に伝える役目を持つ公会堂にふさわしい写真展になった」と副館長の笠原佳枝さん。琥太郎さんも「写真を直に見て、当時の思い出やその場所にまつわるエピソードを語り合ってもらえたら」と来館を呼びかける。
開館時間は9時~17時(最終日は16時30分終了)。観覧無料だが、入館料(大人300円、学生・生徒・児童150円)が必要。1月22日まで。