カタログギフトを販売するリンベルと日本航空(JAL)が共同で展開する通販サイト「JALふるさとの大切にしたい逸品」に、函館から道内最多の7品目が採用された。
喫茶店「カフェ ディシィ」の焼き菓子セットは、素材の風味を生かした素朴な味わいが特徴
「JALふるさとの大切にしたい逸品」は、都道府県ごとにその地域出身またはゆかりのある客室乗務員またはそのエリアの支店スタッフの「お薦めの品」を紹介する通販サイト。両社の商品開発・企画力や販売ネットワークを生かし、その地域で育まれた「ふるさとの味」を全国に紹介することを目的に、7月に愛知・岐阜・三重の中部3 県の商品を販売するサイトとしてオープンした。
9月末には中部地方の5県の商品の取り扱いも始まり、10月22日に北海道と九州全県・沖縄県・山口県の商品が追加されたことにより、販売地域は18の道と県に拡大された。販売品目は計106点に上る。北海道の商品は全体の4分の1近い24点に上り、このうち7点が函館から選ばれた。
中でも人気を集めているのは、老舗料亭・冨茂登(ふもと)の「料亭のいくら漬け」。恵山沖で朝に水揚げされたばかりの銀ジャケから卵を取り出し、成熟した鮮度の良い粒だけを選別して道産のしょうゆと地酒で作った調味液に漬け込んだ。この商品を推薦したJAL客室乗務員の三船典子さんは「膜が薄くて柔らかく、うま味もまろやかで上品な味わい。いくら丼や手巻きずしの具にして、口いっぱいに広がるおいしさを楽しんでいただければ」と話す。
客室乗務員の口コミから人気が広まったと言われる函館洋菓子スナッフルスの「チーズオムレット」、函館山の麓にある喫茶店「カフェ ディシィ」の焼き菓子セットなどの菓子類にも多くの注文が集まっているという。このほか、鮨(すし)ひろ季「あわびのやわらか煮」、道水「海鮮松前漬」、誉食品「ぶっかけ海鮮丼わさび風味セット」、小田島水産食品「木樽仕込いか塩辛」が客室乗務員の推薦と関係者による試食を含む審査を経て「ふるさとの逸品」に選ばれた。
リンベルの担当者は「函館は北海道の中でもおいしいものが多く、客室乗務員からの推薦点数も多かった。まだ全国に知られていない商品を含めて『ふるさとの味』を発信し、現地に足を運ぶきっかけをつくりたい」と話す。