函館湯の川温泉のホテル「湯元 啄木亭」で4月17日、初のコスプレイベント「啄(たく)コス」が開催された。
新緑の季節に向けて2月末に設置した和傘のフォトスポットがツイッターでコスプレイヤーを中心に拡散され、600以上のリツイート、1100以上のいいねを集めたことから、広く参加者が撮影できる機会を設けようと企画した。自身も10年ほど前までコスプレイベントに参加していたという同ホテルスタッフの小田絵莉さんが中心となり、函館・近郊でコスプレイベント「マスカレード」を主催する徳原(活動名=穂高)さんが運営に協力した。
当日は、ロビーや和傘のフォトスポット、廊下など館内の一部に加え、大正時代に築かれた日本庭園「松岡庭園」を撮影用に開放。集まった約130人の参加者は、『鬼滅の刃』『刀剣乱舞』『呪術廻戦』など、さまざまなアニメのキャラクターの衣装で撮影を楽しんだ。
小田さんは「函館地域でのコスプレイベントは半年ぶり。コスプレイヤーさん同士が再会を喜ぶ光景があちこちで見られ、開催して良かったと感じる。マナーも守ってくださり、当ホテルのスタッフも口々に『かっこよかった』『きれいだった』『礼儀正しかった』『ホテルに来てもらえただけでうれしい』と話している。宿泊客も興味を示してくださり、批判的な声は無かった」と喜ぶ。徳原さんも「初めての会場でこれだけ集まったのは好感触。コスプレイベントに需要があることの裏付けになったのでは」と話す。
「漫画やアニメが好きな人たち、コスプレしたい人たちが集まれる場所を、この地域で少しでも増やしたい」と口をそろえる小田さんと徳原さん。同ホテルの庭園の紅葉が映える10月下旬を目指して2回目の開催を計画しているという。
徳原さんは今後もさまざまな場所でのコスプレイベントを企画していく考えで、「人を呼びたいと考えている施設と活動できる場所や機会がもっと増えてほしいと願っているコスプレイヤー、双方にWin-Winなイベントを開いていけたら」と意欲的な姿勢を見せる。