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知内漁港で酒の「海底熟成」実証実験 海中の変化と味の変化の関係調べる

知内漁港内にウイスキーなどを入れたケースを沈めた

知内漁港内にウイスキーなどを入れたケースを沈めた

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 海底に酒類を沈めて熟成させる事業に取り組む北海道海洋熟成(札幌市中央区)が1月29日、海中のデータを取得できるセンサーを搭載した海中カメラを知内漁港(知内町涌元)に沈めた。半年間にわたってデータを取得し、海中の環境が酒類の熟成に与える影響を調べる。

海中カメラで日中2時間おきに海底の様子を撮影する

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 同社は2020年に設立され、これまで道内10カ所で酒類を海底に沈めて一定期間寝かせる「海洋熟成」の実験に取り組んできた。同社本間一慶社長は「沈没船から引き揚げられたワインなど海底で熟成された酒は、味がよりまろやかに、香りはより華やかになる」と話し、同社が民間研究所に依頼した成分分析でも味や香りに変化が生まれていることが分かったという。

 今回は実証実験として漁港内防波堤すぐ下の海底にウイスキーなどを入れたケースを沈め、ケースに結んだロープに取り付けたカメラで海底の様子を静止画と動画で撮影する。当面は日中2時間おきに静止画、正午に1分間の動画を撮影する予定で、最終的に24時間連続した撮影を目指す。今後は、海底熟成酒を申し込んだ人がパソコンやスマートフォンから海底の様子を閲覧できるようにするという。併せて、潮の流れによる振動や海水温の変化、塩分濃度をセンサーで記録して数値化し、海中の環境が酒の味に与える影響について分析する。

 他地域での熟成実験の際、酒のケースに取り付けたロープに自然と海藻が繁茂したことから、今回は海中でロープに海藻の胞子が定着して育つ過程もカメラを通して観察し、効率的な藻場(もば)づくりのヒントを探る考え。

 実証実験は半年間の予定で、結果が良好なら外海でも同様の取り組みを行う。最終的には海域ごと、酒の種類ごとに最適な海水温や振動数等を数値化し、「味の着地点を逆算した熟成酒づくり」を目指す。

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