2020年~2023年に行われた函館ハリストス正教会(函館市元町)保存修理工事の記録映像を上映し、解説するイベントが4月26日、旧函館区公会堂(同)で開催される。
ハリストス正教会は1860年、ロシア領事館の付属聖堂として建立されたのが始まり。初代の建物(聖堂)は1907(明治40)年の大火で焼け、1916(大正5)年に2代目となる現在の聖堂が再建された。しっくい仕上げの白壁と緑青(ろくしょう)に覆われた銅板ふき屋根の対比が美しく、函館西部地区の街並みを代表する建造物の一つとして親しまれてきた。
約30年ぶりに行われた今回の保存修理工事では、屋根の張り替えや外壁の補修に加え、鐘塔の耐震補強や聖堂内部の塗装、イコン(聖画像)の補修など、建物の各部分について全面的に修復・復元を行った。
イベントでは、工事を行う前の建物の状態や、関係者が知恵と技術を結集して修復・復元に取り組んだ様子、工事完了後初めての礼拝の光景などを収めた記録映像を上映する。併せて、同教会を含む西部地区の街並みの移り変わりについて、函館市教育委員会の学芸員が解説する。
公会堂副館長の笠原佳枝さんは「通常は見られない箇所の修復の様子も映像を通して知ることができるほか、国内外からの旅行者を引き付ける函館の街並みに関する話も聞けるので、ぜひ参加してもらえたら」と呼びかける。
開催時間は18時30分~20時30分。参加無料。定員100人。参加申し込みは旧函館区公会堂(TEL 0138-22-1001)で受け付ける。