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世界遺産登録を目指す函館・垣ノ島遺跡 整備終え6月18日から一般公開へ

国内最大級の盛り土遺構が縄文時代からほぼ変わらない姿で残っているという垣ノ島遺跡(整備前の様子)

国内最大級の盛り土遺構が縄文時代からほぼ変わらない姿で残っているという垣ノ島遺跡(整備前の様子)

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 函館市教育委員会が5月18日、「史跡垣ノ島(かきのしま)遺跡」(函館市臼尻町)を6月18日から一般公開すると発表した。

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 北海道唯一の国宝として知られる「中空土偶」を展示する市縄文文化交流センターの裏手に広がる垣ノ島遺跡。縄文時代早期から後期後半の約6000年間にわたり定住したとされる集落遺跡で、数多くの竪穴住居跡や墓に加え、長さ190メートルにわたって「コ」の字型に土を盛り上げた国内最大級の盛り土遺構が見つかっている。土器や石器のほか、子どもの足を押しつけた足形付き土版、漆塗りの「注口土器」など20万点以上の遺物も出土しており、2011(平成23)年に国の史跡に指定された。世界遺産登録を目指す「北海道・北東北の縄文遺跡群」の一つ。

 函館市は2017(平成29)年度に、一般公開を目指して同遺跡の整備に着手し、今年4月に完了した。縄文時代とほぼ変わらない姿で残されているという盛り土遺構や竪穴住居跡などの遺構を間近で見学できるよう、遺跡内に見学者用の遊歩道を整備。発掘調査や土器焼きの体験ができる体験施設も設けた。公開後は、専門ガイドが遺跡の解説を行う。

 垣ノ島遺跡を含む「北海道・北東北の縄文遺跡群」は2019年12月に世界文化遺産の国内推薦が決まり、2020年9月に国際記念物遺跡会議(ICOMOS)の現地調査が行われた。世界文化遺産認定の結果は6月4日までに明らかになる予定。

 同遺跡の公開時間は、6月~10月=9時~17時、11月=9時~16時。12月~翌年5月は閉鎖。6月18日は11時にオープンする。

※緊急事態宣言延長に伴い、6月18日のオープンは延期となりました(5月31日発表)

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