函館の寺の境内に雪で作ったひよこをひたすら並べる動画が、SNSで話題となっている。

昨年は雪の観音像への供え物として参拝者に「雪ひよこ」を自由に作ってもらったという

　動画を投稿したのは、湯川寺（函館市湯川町3）副住職の筒井章順さん。雪を挟んでひよこの形を作る専用の道具を使い、雪のひよこを次々に「誕生」させていく動画に「函館の雪ひよこ製造業」とキャプションを付けてツイッターに投稿したところ、270以上のリツイート、1500以上のいいねが寄せられている（2月4日18時現在）。

　ひよこの型は、「お寺にひよこがいっぱいいたら癒やされそうだし、作るのも楽しそう」と考えた筒井さんが2年前にネットで購入。昨年は、檀家が境内に作った雪の観音像の前にひよこの型と雪だるまの型を置き、「この時期だけの特別な供え物　雪ひよこ・雪だるま　作って自由にお供えください」と掲示したところ、参拝者が楽しんでくれたという。

　「ツイッターは、日常のほんの一瞬でも心穏やかになれる時間を届けたいとの思いでやっている」と話す筒井さん。フェルトアーティストの藍川りのさんが同様の動画に「雪ひよこ製造業」とキャプションを付けて投稿し、反響を集めていたこともあり、「コロナの再拡大で不安が大きい中、少しでも和んでもらえたら」との思いで動画を撮り、投稿したという。

　ツイートに対して「可愛（かわい）すぎます！どこで買えるんですか？」「やってみたいです」「癒されました」「雪がほぼほぼ降らない地域だけど欲しい」（原文ママ）などのコメントがあったほか、萬屋七重浜店（北斗市七重浜）のアカウントからは「当店に青色とピンク色の在庫あります」との情報が寄せられた。

　「予想以上に反応があって驚いているが、それ以上に、かわいい、癒やされたとの声をたくさん頂けてうれしい」と筒井さん。「恐怖心は免疫力を落とし、癒やしは免疫力を高めると以前に読んだことがある。まだまだ不安が多い世の中だからこそ、少しでも心が穏やかになれるような癒やしの発信をしていきたい。雪ひよこ、一緒に楽しみましょう」と話す。